ソフトウェア品質保証会社を選択するための戦略ガイド
ソフトウェアテストのアウトソーシングでは、コスト、柔軟性、テストの高度技術において多くのメリットを期待できますが、信頼できるソフトウェアテスト会社を選択するには、ITアウトソーシングベンダーを詳しく調査するとともに、自社の事業を完全に理解する必要があります。この記事では、ロータスQAはビジネスに適したソフトウェア品質保証会社を選択するための戦略ガイドをご紹介します。 I. ソフトウェア品質保証会社のチェックリストを用意する どのソフトウェア品質保証会社が適しているかを決定する前に、不可欠で最も重要なことは、ベンダーに要望するものの明確なチェックリストを用意することです。チェックリストの項目は技術的要素と非技術的要素に分けられます。これらの条件を満たした会社を見つけたら、このガイドの次のステップに進むことができます。 1. 技術的要素 1.1. テストの範囲 テストの範囲は、テスト部門全体、製品ライン、単一の製品、製品リリース、または単なる一つの機能の場合があります。製品のどの部分をアウトソーシングするかを決定することにより、希望する品質保証会社の最初のイメージを持つようになると見なされます。たとえば、単なる製品リリースまたはメンテナンスリリースの場合は、リーズナブルな価格でサービスを提供している中小規模のベンダーのほうが良いでしょう。 1.2. テストスキル 考慮しなければならないもう一つの重要な要素は、QAエンジニアに求められるスキルです。テストスキルには、技術スキル(テストの計画と実行、テストツール、プログラミング言語、フレームワークなど)とドメインに関する実績が含まれます。求められるスキルが指定されることで、テストプロジェクトで協力できる候補者のリストが絞り込まれます。 1.3. テストのタイプ アウトソーシングするテストのタイプは、多くの要素によって定められます。品質に関しては、機能テストと非機能テストのどちらかを選択し、テスト方法に関しては、手動と自動のどちらかを選択するのです。全体として、プロジェクトに適用するアプローチによって異なります。 1.4. ラボ施設 テストプロジェクトに必要な施設、アプライアンス、プラットフォーム、OSなどを把握しておく必要があります。これらを決定したら、ベンダーにテストラボを依頼することができます。 1.5. ソフトウェアテストモデル ソフトウェアテストモデルは、企業とアウトソーシングチームが今後どのように協力するかを決定するものです。最も一般的なソフトウェアテストモデルは次のように取り上げられます。 テストプロセスが別々のステップに分散され、一つのフェーズの結果が次のフェーズのインプットとして順番に機能するウォーターフォールモデル。 開発とテストの作業が並行して実行されるVモデル。 反復型および増分型のステップに従うアジャイルモデル。 計画、リスク分析、エンジニアリング、および評価のステップを含むスパイラルモデル。 これらのテストモデルには、さまざまな長所と短所があります。適切なソフトウェアテストモデルを事前に検討することで、特定のモデルの実績があるベンダーを選択することがより簡単になります。 2. 非技術的要素 2.1. セキュリティ対策 ソフトウェア品質保証アウトソーシングを成功させるためのもう一つの重要なことは、プロジェクト全体に適用されるセキュリティ対策です。厳格なセキュリティプロセスと必要な対策により、データと情報をデータ漏洩や侵害から保護することができます。すでに整っているセキュリティプロセスを企業のニーズに応じてカスタマイズを提案できるベンダーを見つける必要があります。 2.2. 言語とコミュニケーション方法 コミュニケーションは、ベンダーと明確にする必要があるもう一つの重要なことです。チームがリモート(多くの場合、ニアショアまたはオフショア)で作業するパターンがほとんどであるため、ベンダーとコミュニケーションする言語と希望する通信方法を決めておく必要があります。実際のミーティングを通じて対話することで、アウトソーシングされているスタッフの言語能力を真剣に判断することがお勧めです。 2.3. チームスケーリングの可能性 テストサービスプロバイダーを雇用する目的の一つは、チームを迅速に構築することです。したがって、必要なポジションを埋めるのにどれくらいの時間がかかるかを把握する必要があります。さらに、テストスコープを変更する予定がある場合は、チームサイズを縮小できるかどうかも確認する必要があります。 II. 一流のテスト機関と提携しているベンダーを検討する ソフトウェア品質保証会社を探す際には、ベンダーの能力と約束について注目させる「まばゆいばかり」の広告をよく目にするでしょう。しかし、ベンダーの能力を確実に証明するのは、一流のテスト機関とのパートナーシップと国際的に認められたテストの証明書です。 最もよく知られているテスト機関はISTQB、ソフトウェアテスト会社に認知を与える非営利の委員会です。ISTQBは世界のテスト業界でプロフェッションとしての地位を確立しており、一流のテスト専門家によって開発およびレビューされたシラバスの認定を出しています。 個人テスターの認定のほかにも、ベンダーがISTQBのパートナープログラムに参加しているかを確認する必要もあります。このプログラムは、ソフトウェアテストにおけるベンダーの約束と能力を示しています。また、ベンダーがどのようなテストを実行できるかを確認することもできます。 III. ベンダーの既存顧客、ポートフォリオ、ドメインの調査 テスト能力の認定に加えて、注目すべきもう一つの重要なことは、ベンダーの既存顧客の調査です。レビュー、お客様の声、ケーススタディを読んで、ベンダーが企業に何ができるかを把握してから、どのベンダーを選ぶかを決めることができます。…